明石といえば「明石鯛」や「明石だこ」など美味な海の幸の宝庫。
なぜ明石の魚が美味しいのか…?今回は、普段見ることができないセリ市の見学や、明石の魚をふんだんに使ったお鮨を楽しめる「明石の魚の美味しさの秘訣を覗く・明石昼網鮨ツアー」に参加してきました。
ここは明石浦漁業協同組合。
明石の目の前に広がる海は、起伏に富んだ海底や速くて複雑な潮流から日本有数の好漁場として知られています。
潮流によって育まれた豊富なエサを食べ、複雑で速い潮流に揉まれ鍛えられることで、脂のりが良く身が締まった美味しい魚へと成長していきます。
明石鯛や明石だこなど年間約100種類もの魚が水揚げされ、それらの魚は「まえもん」や「昼網」と呼ばれ、高級料亭や鮨店などで重宝されています。
さっそく漁協で働いている方に、なぜ明石の魚がおいしいのか、その秘訣をお伺いしました。
漁師や漁協関係者の努力によって、明石のまえもんがさらに美味しくなるとのこと。漁師たちは魚を傷つけずに獲り、生きたまま港まで運んでくる。
そして、漁協では魚のストレスをほぐす活け越しをはじめ、活け締め、血抜き、神経抜きなど長年培われた匠の技を施す。
魚に関わる全ての方の努力で、明石の魚の美味しさがお届けできるのですね。
ここまで広い水槽は全国的に見てもとても珍しく、海水が24時間掛け流しのため、セリが行われる11時頃まで、魚を活かしておくことができます。
ちなみに、魚を選別するのは、漁師さんの奥さんが行うことが多く、日本一女性が多い漁協と呼ばれているそう。
そしていよいよセリ市の見学です。
明石浦のセリは活魚が基本。
先ほど活魚水槽で選別されていた魚たちが、一気にレールへと流れてきます。
セリ特有の言葉が飛び交う中、セリ台に乗せられた魚は、わずか数秒という速さで競り落とされるので目が離せません。
セリで落とされた魚たちは、「明石浦〆(じめ)」と呼ばれる伝統の技によって、新鮮なまま届けられます。
明石浦〆とは、背骨の上部にある神経穴に針金を通し、脊髄神経を壊していく方法のこと。
こうすることで、魚は自分が死んだことを脳から体に伝えるのを遅らせ、すぐに死後硬直するのを防ぎ、新鮮なままの状態を保つことができます。
セリで落とされた魚は、その日の内にお店に並ぶことから、「昼網」と呼ばれ、販売されます。
最後は明石のりの試食。
明石は日本有数ののりの生産地としても有名で、県内ののりの約4割を占めています。
最初に刈り取られるのりは「一番摘み」「新のり」、「新芽」と呼ばれ、珍重されています。
一般的なスーパーなどで売られているのりとの食べ比べをさせていただいたのですが、
その違いに衝撃を受けました。
明石のりはぎっしりと詰まった肉厚で色や香りが濃いです。
バリっ。
厚みのある海苔を一口食べると、のり独特の旨味が一気に広がります。
あまりの美味しさに、気がつくと一袋をペロリ。
お土産には、明石鯛がプリントされた「セリ市見学参加証」のステッカーをいただきました。
【明石浦漁業協同組合】
住所:〒673-0895 兵庫県明石市岬町33-1
セリ見学について
セリ見学は(一社)明石観光協会(TEL:078-918-5080)へ要予約
※新型コロナウイルスの影響で当面の間中止
ランチタイムは明石浦正で。
こちらは、明石市内で唯一、明石浦漁協の買参権を持つ鮨店。
セリ落とした活魚はお店の横にある大きな生け簀付きのトラックで店へ直行し、店の横にある大きな生け簀に移されるため、浦正で扱う魚は新鮮そのもの。鮮度を活かした極上のお鮨、素材にこだわった数々のお料理は格別です。
【明石浦正】
住所:〒673-0896 兵庫県明石市日富美町14-23
電話:078-917-9955
営業時間:11:30~14:30(L.O14:00)
17:00~21:30(L.O21:00)
定休日:火曜日
明石・魚の棚商店街へやってきました。
約400年前に明石城の築城とともに誕生したという古い歴史を誇り、
「うおんたな」と呼ばれ親しまれているこの商店街には、明石で獲れた新鮮な海産物がずらりと並んでいます。
約350mのアーケード内に約100店舗が並び、お土産はもちろん、食べ歩きも楽しむことができる魅力的な場所なので、この日もたくさんのお客さんで賑わっていました。
ここは「魚の駅」。
休憩できるスペースやお手洗いもある他、イベントや催しが開催されていることもあるので、立ち寄りたいポイント。
ゆっくりお店を見ていくと、「昼網」と書かれた札がついた魚がたくさんあるのを発見しました。
ちなみに年末になると、アーケード内に所狭しと大漁旗が掲げられます。
また違った雰囲気で素敵なんですよ。
【明石・魚の棚商店街】
住所:〒673-0892 兵庫県明石市本町1丁目1−16
電話: 078-911-9666
営業時間:個々のお店による
定休日:個々のお店による